十一月も後半となり、冬のはじまりらしい冷え込みを朝晩はとくに感じます。東京の平地でも、そこここに紅葉がはじまっています。
真っ赤に色づく葉はまだ少なくて、緑を背景にして黄色や赤へのグラデーションが。一面鮮やかになる紅葉の盛りも見応えがありますが、その瞬間ごとの日々の色合いの変化を見られる今が、むしろ紅葉のもっとも楽しい時期かもしれません。
目線よりも上の葉の色、そして足元の落ち葉や苔、土、あるいは水面に映る色。寂しくなりつつある季節に、意外にも多くの色があちらこちらに見られます。落ち葉の茂みにはアオジの声が聞こえます。
十一月に入ってからの東京は晴天がつづいています。青空と雲とを一日眺めて過ごしたいような陽気で、傘を差したり服が濡れる煩わしさもない、ありがたいお天気。
ありがたい、ありがたいと言いながらも、週に一度くらいは雨が降ってくれるのも、景色や気分が変わって良いのだけれど、などと勝手なことばかり考えています。