2022年の3月11日です。あと数分で、14時46分の地震発生から11年が経ちます。
あれから世界は変わり、自分も変わりました。世界と自分は良くなったでしょうか。すべてが良くなることもなく、すべてがわるくなることもなく、世の中も人も変わりつづけます。
きのう、作りかけの竹籠に入れた菜の花が、一日経って開いてきました。きのうとは別の自分が花を見ています。
間もなく、このみじかい文章を書き終えて、黙祷をします。
きょう3月11日は、11年前の記憶と共に存在しつづけます。同時に誰かにとっては、何かしら別の佳き出来事があったはずの日でもあり、これからも誰かにとっての佳きことが起こるはずの日です。
いまこの瞬間にこの世に生まれ出た人もきっといるでしょう。
悲しい記憶を心に留めつつも、きょう喜ばしい出来事があった人とは、素直に喜びを共にしたい、どちらも大事にしたい気持ちがあります。
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私は暗い写真、いや明暗のある写真が好きです。
あっけらかんと明るいものよりは、暗い物事に惹かれる部分もあります。しかし、世相の暗黒を見つづけたせいか、それとは反対の明るい写真を撮ってみようと、気持ちの転換がおきています。
私の力で世の中を明るくするなどとは、ゆめ思わないことですが、自分を明るい方向に向かわせることに努める、そこからはじめたいと思います。
ページを閉じ、黙祷をします。